投資家心理がわかるローソク足の基礎知識

テクニカル分析とは

テクニカル分析で使用されるツールで、先物取引の水準を時系列に表した「チャート」と呼ばれるグラフがある。

チャートには先物取引の値動きを単純に折れ線グラフにしたものや、一定の値動きがあった場合に更新される非時間軸のチャートなど様々な種類があるが「買いたい人が多いのか」、「売りたい人が多いのか」投資家心理が一目でわかるものが「ローソク足チャート」。

先物取引は取引時間帯の1日や1時間といった一定期間内の売買された値動きを、1つの記号で表したものが「ろうそく」の形に似ていることからローソク足と呼ばれている。(「日経225先物」注文発注可能時間は日中立会が8:45~15:15、夜間立会は16:30~5:30)

テクニカル分析はローソク足から

ローソク足の歴史は古く、日本の江戸時代に米相場の価格の動きを一目で読み解くために相場師「本間 宗久(ほんま そうきゅう)」によって、米の需要と供給の関連性を解き明かすため考案されたといわれている。現在は世界中のトレーダーに一番使用されているテクニカル分析の一つ。

ローソク足は4つの価格「4本値」からできている

ローソク足の1つの足が示す期間の最初の価格を「始値(はじめね)/寄り付き(よりつき)」、最後の価格を「終値(おわりね)/引け値(ひけね)」、1番高い価格を「高値(たかね)、1番安い価格を「安値(やすね)」といい、この始値、終値、高値、安値をあわせて「4本値」と呼ぶ。

一般に4本値は株式取引や外国為替、商品先物、株価指数先物・オプション、CFD、仮想通貨などの相場の値動きを合わす際に使用するが、取引の時間帯が商品やマーケットによって異なる。

特に24時間取引のできる外国為替証拠金取引やCFD取引などは、一日の区切りの時間帯が日本時間(0時~24時)とは異なり海外市場の開始と終了が基準のため注意が必要。

投資スタイルに合ったローソク足チャートを使用する

1時間の値動きを表したローソク足を「1時間足」、1日の値動きを表したローソク足を「日足」、1週間の値動きを表したローソク足を「週足」、1ヵ月の値動きを表したローソク足を「月足」と呼ぶ。他にも日中の取引を細かく見る「1分足」や「5分足」といったローソク足もあり、どの期間のローソク足を見るかは投資スタイルによって使い分けをする。

例えば、スキャルピングのような超短期売買なら「1分足」や「5分足」のチャートや「ティック・チャート」というリアルタイムで価格を表示する「折れ線グラフ」を使用する。

デイトレード(1日の中の相場の値動きを利用して取引を行う取引手法で、基本的にはポジションを翌日に持ち越さずその日のうちに決済を行なう)なら「1時間足」や「日足」、スイングトレード(数日間~数週間(数ヶ月)で決済を行う)なら「日足」や「週足」などのローソク足チャートが使用される。

超短期売買では「週足」や「月足」といったローソク足チャートはあまり意味をなさないが、長期のトレンドを確認するためには必要となる。

ローソク足の「基礎」さえわかれば先物取引は難しくない

ローソク足の基礎はわかりやすく、初値より終値が高かったら「陽線」となり、上昇している動きを示している。初値より終値が安かったら「陰線」となり、下落している動きを示している。

上下動しながらも下降していく動きを「下降トレンド」、上下動しながらも横ばいの動きを「もみ合い」、上下動しながらも上昇していく動きを「上昇トレンド」と呼び、トレンドが変わるポイントを「転換点」という。

初値と終値の間、実体の部分から上下に線が伸びているケースがあり、この部分を「ヒゲ」という。陰線なら初値より高値をつけた部分、あるいは終値より安くなった部分で高値部分を「上ヒゲ」、安値部分を「下ヒゲ」と呼ばれる。実体とヒゲの型が上昇・下落のシグナルとなる。

陽線と陰線で値動きの強さが判断できる

ローソク足の形状から「大陽線」、「大陰線」、「小陽線」、「小陰線」、「十字線」に大別できる。

「大陽線」、「大陰線」とも初値から終値までの相場の動きが極端に偏っている時、 概ね株価の5%程度以上の実体(胴体)をともなった時に現れやすく、陽線であれば「大陽線」、陰線であれば「大陰線」と呼ぶ。上昇幅が狭ければ「小陽線」もしくは「小陰線」となる。

初値と終値が同じ価格の時に現れるのが「十字線」で実体(胴体)がなく、横一線で表される。高値圏、安値圏で出現した場合は売買が交錯し相場の方向感が薄れてきている状況と判断でき、トレンド転換の可能性が高まっていることから上昇・下落のトレンドが続いている場合で、この十字線が出現した場合は注意が必要。

ローソクの形状で上昇・下降するかがわかる

日中、相場が大きく変動すればローソク足は長く伸び、小動きであれば短いローソク足が形成され、ローソク足の型からその日の株価の推移をおおよそ把握することが可能。

また、陽線・陰線の種別の他にヒゲの長さ等によりさまざまな型があり、投資家の強気・弱気のサインを見極めることが可能で、今後の相場の動きを判断する重要な指標の一つとなる。

ローソク足チャートで投資家の心理がわかる

ローソク足チャートは様々な情報や投資家の心理や思惑、需要などが表れた結果で相場がどう動くかをある程度推測することができるが、景気動向に関連する経済指標、特にアメリカの雇用統計やGDP(国内総生産)など経済の基礎要因などの理由がない限り、1本のローソク足から具体的な投資家心理を読み解くのは難しい。

ただし、ローソク足を何本か組み合わせることによって、相場の意味が読み解きやすくなる。

投資家の思惑や需要を読み取る

陽線は実体が白または赤、陰線は実体が黒または青で表され、その日の取引が「陽線であれば寄付きより買われた」、「陰線であれば寄付きより売られた」と判断されるチャートで上昇相場が続けば陽線が増える傾向にあり、逆に下落相場が続くと陰線が増えるため、ローソク足チャートが白っぽければ上昇相場と一目でわかる。

1本のローソク足から投資家の思惑や需要などの相場状況を把握することはできないが、過去からの値動きやローソク足チャートで相場の動きから売買の判断材料となる。